コアタイムとは?
フレックスタイム制度の基礎知識を解説!

#勤怠管理

派遣

2025年09月11日

 従業員のワークライフバランスを重視する企業が増え、フレックスタイム制の導入が進んでいます。通勤ラッシュを避けたり、ライフスタイルに合わせた働き方が可能になったりと、多くのメリットがあります。ただ、その自由度の高さゆえに、企業と従業員の双方が正しく理解し、適切に運用することが求められます。
 本記事では、フレックスタイム制度の基本となる「コアタイム」と「フレキシブルタイム」に焦点を当て、その仕組みや導入方法を詳しく解説します。

1.フレックスタイム制度とは?

 フレックスタイム制度とは、「従業員が始業時間や終業時間を自由に決められる柔軟な働き方」のことです。従来のように企業が定めた固定の勤務時間に縛られるのではなく、「清算期間」内で所定労働時間を満たせば、1日ごとの勤務時間を調整できるのが特徴です。

 例えば、標準的な勤務時間が「9:00~18:00」の会社でも、フレックスタイム制を導入すれば「8:00~17:00」や「10:00~19:00」など、個人のライフスタイルや業務状況に応じて柔軟に働くことができます。

2.コアタイムとフレキシブルタイムの違い


 フレックスタイム制は、勤務時間を「コアタイム」と「フレキシブルタイム」に分けて運用されるのが一般的です。

〇コアタイムとは?

 コアタイムとは、従業員が必ず勤務しなければならない時間帯のことを指します。例えば、「10:00~15:00」をコアタイムとすれば、その時間帯は全員が勤務しているため、会議や打ち合わせをスムーズに行うことができます。

 コアタイムの有無や時間帯は企業ごとに異なり、労使協定で合意があれば、曜日ごとに変えたり、1日の中で分割したりすることも可能です。

〇フレキシブルタイムとは?

 フレキシブルタイムとは、出勤・退勤時間を自由に決められる時間帯のことです。例えば、コアタイムが「10:00~15:00」の場合、それ以外の時間帯(例えば7:00~10:00や15:00~20:00)はフレキシブルタイムとなり、従業員は自身の都合に合わせて出退勤できます。

 この制度を利用すれば、通勤ラッシュを避けて朝早めに出社することも、出勤前に病院へ行くことも可能になります。

3.企業がコアタイムを設定する目的

 コアタイムは、フレックスタイム制のデメリットを補い、業務の効率化と円滑なコミュニケーションを実現するために設定されます。

(1)会議や打ち合わせの調整をしやすくする

 フレックスタイム制では、従業員が異なる時間に勤務するため、全員がそろう時間が限られます。そのため、コアタイムを設けることで、「この時間帯は全員が勤務している」という共通ルールができ、会議や打ち合わせのスケジュール調整がしやすくなります。

(2)チームの連携強化・情報共有を促進する

 コアタイムを設定することで、同じ部署のメンバーが顔を合わせる機会が増えます。その結果、チーム内の連携が強まり、情報共有がスムーズに行えるようになります。「この人に確認したいのに、出勤時間が合わずに話せない」といった問題を減らすことができます。

(3)の労働時間を確保し、業務の効率を上げる

 フレックスタイム制は柔軟な働き方を実現する反面、極端に短い労働時間になってしまうリスクもあります。コアタイムを設けることで、一定時間は必ず勤務するというルールができ、企業側の業務管理もしやすくなります。

4.コアタイムの設定における注意点と適正な長さ

 適切なコアタイムを設定するには、業務の特性と従業員の柔軟な働き方のバランスを考慮することが重要です。例えば、コアタイムが長すぎると、従業員が自由に始業・終業時間を決められず、フレックスタイム制のメリットが失われます。一方で、短すぎると会議やチームでの連携が難しくなり、業務効率が低下する可能性があります。

コアタイム設定の注意点

■長すぎるコアタイムはNG:例えば「9:00~17:00」のように、一般的な勤務時間とほぼ同じコアタイムを設定すると、フレックスタイム制の意味がなくなり認められません。
■短すぎるコアタイムも問題:連携不足が発生し、業務の円滑な進行が難しくなる可能性があります。

 適切なコアタイムを設定することで、従業員の柔軟な働き方を維持しながら、企業の業務効率を向上させることができます。フレックスタイム制を導入する際は、コアタイムの長さや運用方法を慎重に検討し、従業員と企業双方にメリットのある仕組みを構築しましょう。

5.複雑な勤務形態にも対応する「FC勤怠」

 昨今はフレックスタイム制やテレワークなど、働き方の多様化が進んでいます。これらに対応するためには、従来の紙やExcelによる管理では限界があり、クラウド型の勤怠管理システムの導入が欠かせません。

 「FC勤怠」は、複雑な勤務形態にも柔軟に対応可能です。加えて、有給休暇の取得状況や残業時間の自動集計、労働時間の見える化を実現し、働き方改革やコンプライアンス対応を強力にサポートします。

 さらに、企業ごとの運用ルールに合わせたカスタマイズにも対応しており、導入後は専任担当による手厚いサポート体制を用意。初めて勤怠システムを導入する企業でも安心して運用をスタートできます。

 勤怠管理の効率化と法令遵守を両立したい企業様は、ぜひ「FC勤怠」をご検討ください。